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熱処理シミュレーション

シミュレーションを駆使した熱処理技術

焼入れ時の冷却速度や温度差は、金型の硬さ、靭性や熱処理歪などの品質に大きく影響することが知られています。特に、近年の金型の大型化に伴って、金型中心部の冷却速度不足や.金型内外の温度差が拡大する傾向があります。一方、金型の冷却速度や温度分布を実験的に把握するには、膨大な時間と費用を要するばかりでなく、製品の熱処理を前提とした場合、非現実的なことです。
そこで、北熱ではコンピュータシミュレーションによって冷却条件の最適化を図る試みを行っています。

熱流体解析による金型温度の解析事例

【事例】 アルミ合金押出用金型のマンドレル大破

対策としてマンドレル部の靭性向上が考えられ、熱処理の面からはマンドレル部の焼入れ時の冷却速度upがあげられた。そこで、マンドレル部の設計変更による冷却速度改善の効果を熱処理シミュレーションで確認した。その結果、現状の金型では焼入れ時のマンドレル部のMs(マルテンサイト変態)点到達時間がSKD61の臨界冷却時間をオーバすることが判明しました。
一方、設計変更(冷却孔設定など)された金型では臨界冷却時間以内となることがシミュレーションで明らかになりました。
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